多彩な
代表取締役社長 中村 景子さんアプリケーションを マッシュアップでき、 多言語対応の UI で 海外の 人とも 共有しやすい Google サイトを プロジェクトサイトと して 活用!
サイエンスを中心とした“学び”と“集い”をデザインするコンテンツ制作会社。ポスターやパンフレットなどの印刷物、グラフィックデザイン、Web サイト、動画、イベント、講演(出演)、プロジェクトといった様々なメディアにおいて、学びたい人と学びを提供したい人をつなぐコンテンツ制作を手がける。そして、こうしたコンテンツを通じて、学び集うことの大切さ、楽しさを広め、人々とサイエンスとのよりよい関係を目指している。
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〒001-0010 札幌市北区北10条西4丁目-1 SC ビル1階
https://www.stxst.com/
多彩な
代表取締役社長 中村 景子さんアプリケーションを マッシュアップでき、 多言語対応の UI で 海外の 人とも 共有しやすい Google サイトを プロジェクトサイトと して 活用!
柔軟にカスタマイズでき今後の発展性も感じられた Google Workspace
会社をつくって事業規模を広げていこうと決めた時、社員や外部の人たちといろいろ共有することになることが想定できました。また、会社として独自のドメインを付ける必要もありました。
科学技術分野を中心に、難しい学術内容を広く一般にわかりやすく伝えることを目的とするコンテンツの企画・制作・運営を手がける株式会社スペースタイム。近隣の北海道大学をはじめ、大学や研究機関、出版社を主要クライアントとし、さまざまなサイエンスの詳細をポスターやパンフレットなどの印刷物、Web サイト、イベント、動画などを用いて、子供から大人までの対象に応じて的確に表現加工することをミッションとしている。
国の政策としてのこのミッションを担う人材を養成する大学の講座に応募した代表取締役の中村 景子さんは、受講後の 2006 年 7 月、個人事業として「科学技術コミュニケーション工房スペースタイム」を創業。2010 年 1 月、法人化した。
「それまでは自分一人で小規模に行っていましたから、@nifty のメールと手書きのダイアリーで済ませていました。誰かと何かを共有するということにあまり不都合は感じていなかったのですが、会社をつくって事業規模を広げていこうと決めた時、社員や外部の人たちといろいろ共有することになることが想定できました。また、会社として独自のドメインを付ける必要もありました。そこで、そうしたことが便利なツールを導入することにしたのです」と中村さんは振り返る。その時、真っ先に思い浮かべたのは、ネット上の情報で存在を知っていた Google Workspace。中村さんはプライベートでも Gmail を利用していた。
「メールクライアントや予定管理ツールとして PC にインストールされていた Outlook を使うことも頭をかすめましたが、杓子定規にいろいろなことを定めなければならないイメージがあって、使う気が起こらなかったのです。結果的に、ほかのプロダクトを検討することなく Google Workspace に決めていました。Google Workspace なら柔軟にカスタマイズでき、今後いろいろなサービスが増えていく発展性も感じられたからです」と中村さんは Google Workspace の選択理由を語る。
Gmail と Google グループをさまざまに使い分け
スマホやノート PC などのブラウザさえあればどこでも見られますし、検索機能が優れているところがいいですね。
大学では情報系の学科を専攻した中村さんは、「 IT は意地でも不得意とは思いたくなかったから(笑)」と、自力での導入作業を行うことにした。
「特にドメインの設定に苦労しました。Google の『ヘルプ』画面は、今はずいぶんわかりやすく改善されて充実していますが、当時はちょっとわかりにくいところがあり、詳しい画面に飛ぶと全面的に英語で書かれていたりと、やや難儀しましたね。それでも数日で導入できましたが」
社員はその後、2014 年 1 月までの 4 年間で 4 名まで徐々に増え、同年 4 月にはもう 2 名増えて計 6 名になる。こうした中で、Google Workspace の活用度も徐々に広がっている。まずは Gmail と Google グループ。同社では、いろいろな業務のプロジェクトをいくつか同時並行的に進めているが、Gmail と Google グループで通常の 1 対 1 のメール、特定のメーリングリストへの連絡、一斉伝達と対象に応じて使い分けている。
「いずれにしろ、スマホやノート PC などのブラウザさえあればどこでも見られますし、検索機能が優れているところがいいですね。1 つのタスクに関するメールの件数が増えると時系列では追いきれなくなりますが、検索するとすぐに見つけ出せるところは大変便利だと思います」
Google ドライブで社外関係者とコラボレーション
以前は、書いたテキストファイルをメール添付で送ってもらい、それに修正を加えて送り返し、といった作業を繰り返して仕上げていましたが、それが双方同時にできるようになりました。誰がどのように修正したのか、履歴も残りますので非常に便利ですね
Google カレンダーは、社員全員の予定共有と、各自がプライベートの予定管理に活用している。
「休日と給料日は全員の画面に強制的に表示させています(笑)」。それ以外、適宜全員の予定を共有。
「手帳を持たなくなりましたね。外出先でも、予定が決まればスマホで入力しています。また、カレンダーに外出先の地図を貼ってすぐ見られるようにするといった使い方もしています」
Google ドライブは、プリンターのインク管理といった社内の事務的な取り決め文書を全員で共有したり、会計情報を社長である中村さんと顧問会計士および入力担当者だけで共有することに利用している。
「案件を受注しその金額などを入力すると、リアルタイムで会計士と共有できて、すぐにチェックしてもらえます」
さらに、業務で外部のライターが書いたテキストを共有し、コミュニケーションを取りながら校正を加えるといったことにも活用している。
「以前は、書いたテキストファイルをメール添付で送ってもらい、それに修正を加えて送り返し、といった作業を繰り返して仕上げていましたが、それが双方同時にできるようになりました。誰がどのように修正したのか、履歴も残りますので非常に便利ですね」と中村さんは評価する。
社内プロジェクト管理に便利な機能が充実している Google サイト
英語版サイトは、外国人の先生やスタッフと作成することが多くあります。その時、その英語版サイトの制作過程を共有するプロジェクトサイトを Google サイトでつくれば、UI をそれぞれの母国語で見ることができます。
そして、同社はさまざまなコンテンツ制作業務そのものを管理するプロジェクトサイトとして、Google サイト を活用しているのが特徴的だ。特に英語サイトを構築する時に威力を発揮するという。
「英語版サイトは、外国人の先生やスタッフと作成することが多くあります。その時、その英語版サイトの制作過程を共有するプロジェクトサイトを Google サイトでつくれば、UI をそれぞれの母国語で見ることができます。類似のツールも検討しましたが、多言語対応機能が備わっているのは Google サイトだけでした。これは大きいですね」
例えば、メインクライアントである北海道大学から受託している Web サイトは約 800 ページ、20 以上の工程種目に上る。プロジェクトサイトでは、こうした工程ごとにそれぞれの関係者だけとコンテンツ別の進捗状況や要素データなどを共有できるようにしてあり、複雑多岐なタスクが同時進行するプロジェクトを一元管理できるプラットフォームとしている。
「 Google サイトは社内プロジェクト管理に便利な機能が充実していると思います。Google カレンダーやスプレッドシートなども簡単にマッシュアップできます。UI もシンプルで使いやすいですね」と中村さんは言う。
Google Maps 活用のキャンパスマップが大好評
同社が手がけたその北海道大学の英語版サイトは、アジア太平洋地域の教育リーダーのカンファレンスである「 9th QS-APPLE 」における Creative Awards の Web サイト部門で見事、第 1 位に輝いた。その大きな要因となったのは、Google Maps APIs をカスタマイズして作成した札幌および函館キャンパスのマップだという。札幌キャンパスの面積は 177 万 ㎡ にも及び、広大な敷地に数多くの校舎や施設が点在している。同学に留学を希望する外国人は多く、キャンパスのどこに何があるのかを調べるニーズに応えるものだ。Google Maps ならば、数多くの外国人が使い慣れていることに着目した。
「 300 ほどの施設など、独自に illustrator で作成した構内地図を Google Maps のレイヤーに重ね、さらに施設をクリックすると詳細情報に飛べるウィンドウを開くようにしました。また、そのウィンドウの URL も表示するようにしたので、コピー & ペーストすれば誰かに場所を伝えることもできます。海外の研究者や学生に居場所を教えるのにも都合がいいと好評をいただいています」と中村さんは胸を張る。
また、北海道大学が行っている「 GiFT 」( Global Issue for Tomorrow )というイベントがある。「これから専門を選び、学ぶ」人に向け、グローバルな課題に取り組んでいる研究者が「今、そして未来にはどのような課題があり、その解決となる鍵は何なのか」というメッセージを配信し、さらに Twitter を使って視聴者と意識を共有するというものだ。同社は Ustream や Google+ ハングアウトを利用してそのライブや動画の配信も手がけている。
「 Ustream が送信できないエリアには Google+ ハングアウトで送信するなど、相互補完的に活用しています」と中村さん。社内の業務管理やコミュニケーションのみならず、ビジネスそのもののツールとしても Google 製品を使いこなしている同社は、業界の先端を進んでいるといえるだろう。